クリスマスの約束2007のセトリと、ざっくりとした内容と、私の勝手な感想を書きたいと思います。
参考 その他の年の「クリスマスの約束」については↓にまとめております。
目次
7回目の放送「クリスマスの約束2007」は、2つの母校とのコラボ
2007年のクリ約は、小田さんが中学・高校と通った横浜聖光学院の弦楽オーケストラ部と、大学院に編入した早稲田大学グリークラブという2つの母校と関わって、番組の中でもコラボをしてました。
関わった生徒さんたちは、本当に心に残る、誇れる瞬間になったであろうと思います。
他にも、大物ゲストも数多く登場し、盛りだくさんでなかなか見ごたえがありました。
クリスマスの約束2007セトリ
今回もいろいろな出会いがありました。後輩たちと歩んだのは、感動へと続く音楽の道。変わらぬ刺激を与えてくれる、アーティストたち。さあ、始まりです。
この年はギターで始まります。
たしかなこと
(小田和正)
聖光学院 弦楽オーケストラ部とのコラボ
今年、還暦を迎えました(パチパチ)今ここに立ち振り返ってみると、つくづくいろんな縁や巡りあわせがあって生きてきたんだなと思ったのであります。今年はそんなことを考えながら、クリスマスの約束を進めていきたいという風に考えております
僕の卒業した高校が、今年創立50周年を迎えたという事で、横浜で記念のライブをやるのですが、その時に現役の生徒諸君とコラボしよう、と考えております。それに先立って、彼らに来てもらえないかと学校側にお願いしたら快く承知してくれました。我が母校、横浜聖光学院の弦楽オーケストラ部の生徒諸君です。
聖光学院 弦楽オーケストラ部の生徒が入場されます。50期生である中学1年の生徒に、3期生の小田さんがインタビューしてました。
そして、ギターの小田さんと、生徒さんたちのコラボが始まります。
こころ(小田和正)
演奏の途中で、ハンドマイクに持ち替えて、演奏する生徒たちのそばに行って歌います。一緒に練習した風景がVTRで流れます。
そして、演奏後は舞台中央に移動して、礼!
後輩たちとのコラボは終了。嬉しそうな眼差しを、後輩たちに向ける小田さんでした!
最初のゲスト:宮沢和史さん(THE BOOM)
聖光の後輩たちが、一番、僕の歌で好きだと言ってくれる曲があります。それは「my home town
」という曲で(と言って、触りをピアノで歌います)。根岸線が出来た時、僕らは不思議な感じがしました。ずっと工事やってんなーって思ってね。これは貴重な体験だったし、結構何だか自慢でもあります。
でも現役の彼らの興味は”できたばかりの根岸線”ではなく、”君に出会った”の、”君”1点であります!「これは僕に本当に起こった話なのか?」と、いろんな機会に何度となく真剣な顔で質問されましたが、「実は俺にそんなことは全くなかった」と言ってやると、みんな一様にホッとした顔になったのであります!
さて、僕はこの曲に”根岸線”というタイトルは付けませんでしたが、今夜最初のゲストは”中央線”という名曲を書きました。宮沢和史君です。
THE BOOMの宮沢和史さんがステージに迎えられます。緊張の面持ちです。
僕が彼と出会った最初の曲、これをやってみたいと思います。
「僕の曲は参加型の曲が多いので、ぜひ皆さん、参加して一緒に歌っていただけたりなんかすると…」と宮沢さん
(小田さん、え?と言う顔をして)参加しにくい曲だよね?(笑)参加できるならやってみろって!、ね、まあいいか!積極的に歌いましょうよ。
中央線
(THE BOOM)
緊張しますね…小田さんをずっと聴いて…いましたし、クラスでもみんなが聴いてた、そういう思春期でしたから…はい。
僕は、この曲を初めて聞いて、また、歌ってる時もそうなんだけど、そんなことはまず、どの曲にもないんだけど…絵本を見ているような気持ちになるんですよ、不思議な曲じゃないですか?どういうような感じで書いたの?
歩行者天国っていう、原宿の…そこで歌ってたんですけど、時々、パニック症候群みたいな…この先どうなるんだろう、自分が…って。電車に乗ってても吐き気がしたり、そんな時期があったりして…付き合ってた人が中央線(沿い)に住んでたりしたので、その頃、そんな時期もあったなあ、という歌ですかね。その頃の景色が、気持ち悪かった割には、鮮明に覚えているんですよね、中央線の窓から見える景色。
「走り出せ~」のところが、いいよね!さて、彼らは海外でライブを…
来年、ブラジルに、日系人が移民して100年になるんですけど、それに合わせて、僕もブラジルの音楽からいろんなものをやったので、恩返しの意味も込めて、いろんな想いを込めて、ツアーをやろうと思って、ブラジル国内の。今、その準備をしているところですね。
いま、たまたま、ブラジルっていうのが出ましたけど、そんな感じの曲を…
これは参加型ですね(会場大笑)
風になりたい(THE BOOM)
宮沢さんが退場。
2人目のゲスト:さだまさしさん
ピアノでしっとりと。
秋桜(コスモス)(山口百恵)
いきなりですが、この曲を書いた人が、二人目のゲストです。さだまさし君です!
さだまさし さんが舞台に登場。
「グレープ」でしたよね?「グレープ」と「オフコース」って、よく何か…
あの頃って、ボロカス…言われたんですよ、僕も、軟弱だとか暗いとか。小田さんも言われましたよね~?
言われましたね~
ご存じないと思いますが、今から34年前に、「グレープ」と「オフコース」のジョイントコンサートってのがあったんですよ。
ご存知の訳ないじゃない(笑)
ジョイントコンサートやったじゃない、北海道で5ケ所。覚えてない?
いや…(ぜんぜん覚えてないという感じの顔)いろんな人と一緒になったな~ってのは覚えてるんだけど、グレープはあんま覚えてないんだよな。
グレープはたまたま、精霊流しってヒット曲があったんですけどね、あの…オフコースがね、「君らヒット曲があるからね、僕らが先にやるから」って言うのね。
ああ…そういうことは言うよね、俺たち。
うまいじゃない、オフコースって。ものすごいうまいのよね、歌もうまいしさあ、あれ腹立ったなぁ(会場笑)そいで俺たち後から出て行って、ヒット曲1曲あるからってさぁ、何でもない訳だから、しゃべるしかないですよね?小田さんのせいですよ、僕がしゃべんの。でも、今の「秋桜(コスモス)」は良かったですよ。
君はさあ…
(小田さんの話を遮るように)聞いてください、人の話!さっきから、自分のペースで行くのいいですよ、小田さんのショーですから…でも、何か投げかけたこと、一言ぐらい返してから次言ってください!
いや、秋桜(コスモス)はね、いい曲だよ!
僕もね、今日初めて、いい曲だと思いましたよ!
百恵ちゃんに書いたんでしょ?
CBSのさかいさんがプロディーサーさんだったんですけど、最初”小春日和”っていうタイトルだったんですよ。ところがね、あの頃、秋桜って書いてコスモスって読まなかったんですね、コスモスってカタカナ表記だったから、あの当時は。だから、秋桜って書いてコスモスって、僕、ルビ振ったんですね、歌詞に。そしたら「さださん、秋桜って字がすごくいいから、秋桜って書いて上にコスモスってルビ振ってこれでどうですか?タイトルで」って言われて「ああ、いんじゃないですかねー」って言ったものの、圧倒的にいいですよね、小春日和よりね。だから、さかいさんのヒット曲ですね、これは。
ほぅ…じゃあさあ(と一言だけ言って、無言でギターを取りに行く小田さん)
この『素』がいいよね…ぜんぜん無視だもんね。お客さんもよく我慢してるよね。
我慢してるのかな?
我慢してるに決まってるじゃないですか~!何か、小田さんが何かしようとしようとしてるから、まあ、始まるまではしょうがないなって。
有料だと違うんだ。有料だとね、もうちょっと、サービスするんだ。(会場笑)
ひどい…ひどい、それは!…まあいいか…
いいんだ!俺が秋桜(コスモス)を心を込めて歌ったから、(小田さんの曲を)無理やりやらせることになりました。やってみたいと思います。
woh woh(小田和正)
いや~胃が痛いわ…なんか、辛いっすね~
本番、一番よかったね
ホントですか?何か、責任回数を投げ終えたピッチャーのような、中継ぎピッチャーのような気持ちですよ
そういえばさあ(と、またスルーして別の話題に行こうとした小田さん)
だから、一回受けてくださいよ!ね、投げ返して、蹴り返していいですから、一回受けてくださいって。(大笑)
まあ、いいんだけど…さて!そんなさだまさしと、曲を書きましてね。
ちょっと聞いてくださいよ、いきなりね、事務所に行ったら「お前、詩書け」って、こういくこと言うんですよ。酷いですね。
酷くないよ
いや~いきなりピンポーンってドア開けたらカメラ回ってんですよ~”さんまのまんま”じゃなんだから!びっくりしましたよ~
さださんが、初めて小田さんの事務所を訪れた日を撮ったVTRが流れます。
「これ、”さんまのまんま”じゃないっすね?」
1日で曲も詩も書くという無茶ぶりをされて、渋々応じるさださん。デビューしたころの自分に手紙を書くという感じで、一日で詩が出来上がってしまいました。リハーサルスタジオで最後のフレーズをどちらが歌うかでもめていましたが、「小田さんの声で終わりたんですよ!僕は」というさださんの強い要望で、小田さんが歌うことになりました。「老いては君に従おう」(笑)
こうして、二本の太い道が確かに一つに交わりました。
そしてステージに戻ります。
たとえば
素晴らしい曲でした。CDや映像化されていないのが残念です。
お二人は固い握手をして、さださんは退場します。画面には、昔のグレープとオフコースの写真が映し出されます。
3組目のゲスト:くるり
夏の終りに京都でとてもユニークなイベント(京都音楽博覧会2007)があります。その趣旨を聞いてもよくわからなかったので、行けば分かるだろう!と、せっかく呼んでもらったんだからということで行きました。しかし、行ってみると更にわからない!それが、何と言ったらいいんだか、これまでに経験したことがないようなイベントで、打ち上げも含めてめちゃくちゃ楽しかったのであります。で、その縁で来てくれました。その風変わりなイベントを主催した『くるり」の二人が今夜3番目のゲストです。
くるりのお二人が登場します。
彼らは京都の出身で…京都お好きですか?
23年ぐらいずっと住んでたんで、もちろん愛着もあるんですけど、わりと、京都の女の子はいいんですけど、男性はあまりよく思われないパターンが。(岸田さん)
他のイベント行ったりすると、君らの話が良く出んだよ。
態度悪いとか??(会場笑い)
多分、みんなが君らのことを気になるんだよ。何でだと思う?
生意気やからじゃないですか?
やっぱり、ユニークな感じがとっても不気味なんだと思うよ。
不気味さを武器にやって来てるんで…でも、僕も小田さんにお会いするまでは、小田さんはさわやかな方だな~とずっと思ってたんですけど、実際お会いして音を出してみたり、一緒にやってみると、ミュージシャン特有の不気味さっていうのをすごく感じて、ちょっとよかったって、思いまして。ホッとしました。ちょっと、一緒にされたくないかも知れませんけど…(笑)さっきから、お話聞いたりVTRとか見てると、確かに、さださんの方がさわやか…(大笑い)
じゃあ、不気味がそろって、やるか!
ジュビリー(Jubilee)(くるり)
くるりが退場されます。
4人目のゲスト:矢井田 瞳さん
これまでの番組で『ゆず』『スキマスイッチ』と一緒に、クリスマスプレゼントの楽曲を作って来て、今年は女性アーティストとコラボということになり、今年は矢井田瞳さんとの合作。
矢井田瞳さんがステージに登場します。
一緒に、曲書こうって言って、僕は女の子と仕事すんのあんまり得意じゃなくて、ちょっと前に松たか子さんとレコーディングした時も泣いちゃってね、何か女の人とやると、変に遠慮しちゃったりして、それがどんどんどんどん悪い方に行っちゃったりして…一緒に作業してどうでしたか?
私は、大丈夫です。やっぱり人と人が近づいていく感じと同時に、曲が出来上っていくんだなって、感じて、あー、音楽と人間の関係って面白いなって。
僕らの作った曲を歌いたいと思います。
恋バス
(矢井田瞳&恋バスBAND with小田和正)
このコラボ曲はCDで発売されました。
5人目のゲスト:佐野元春さん
あるイベントがあって行ったんですけど、楽屋に入ろうとしたら、その入り口の脇のところ、つまり廊下ですが、そこにある一人のアーティストがパイプ椅子を置いて、番人のように座っていました。僕は彼とは20年くらい前にちょっと会釈をしたくらいの関係だったし、一瞬ためらいましたが、ちょっと前に彼の曲を取り上げて歌ったことがあったんで、こんな機会もきっともうないだろうし、ぜひ伝えようと思って、「あの曲いい曲だね」と言ったら、思いの外、喜んでくれまして、僕も嬉しくなって。みんなね、素直になって言いたいことは言うべきですよ、へへ、言わないと終わっちゃいますからね。あの日があって今日があるんだと思います。佐野元春君です。
佐野元春さんがステージに登場。すげ~
これが佐野君です!今、話聞いてた?俺が話しかけたの覚えてる?
もちろん覚えてます、とても嬉しかった。ソングライターの先輩からね、あの曲はとても大事なこと歌ってるねって言われて、僕もそう思っていたので嬉しかったです。
さて、普段の君はどんな感じなの?
普段は、朝起きて、シャワーを浴びて、ちょっと詩のこととか曲のことを考えて、で、近くの公園に行ったり、近所の犬の顔をみたり、そんな風に過ごしています。
へへへ、こういう感じですから、なかなか話繋ぐのが大変ですよ。
そして歌の準備に入るために移動。佐野さんはここで帽子をかぶります。
「someday」って曲をやるんですが、あんまり人の曲を語ってもしょうがないんだけど、ファンの人たちに、『小田さん、よく私の気持ちを分かってこんな詩を書いていただいて…』なんて、勝手なことを(言われる)…「私、知りませんよ」ってな感じで、この曲を聴いた時、「ああ、こういう感じかぁ、と思って、これ、俺の気持ちじゃん」って、俺は夜のフラッシュライト浴びて踊りはしないけど、そこちょっと違うんだけど、その微妙に違う感じが、またすごく違う自分がいるみたいな、本当はこれが俺なのかな?と思うみたいな、いい詩を書きましたね~この曲は多分君のライブでは大盛り上がりでやると思うんで、この番組でも責任をもって盛り上げたいと…
someday、「いつかきっと」って思う心、それを歌にしました。20代には20代のsomeday、30代には30代、40代には40代のいつかきっと、という気持ちがあると思います。そう思いながらこの曲をみんなで歌えるのを幸せに思います。一緒に歌いましょう。
矢井田瞳さんもコーラスに参加。
SOMEDAY
(佐野元春)
早稲田大学グリークラブ創部100周年記念の楽曲提供
2016年の4月に、小田さんの母校である早稲田大学グリークラブ(男性だけの合唱団)から創部100周年を記念して曲を提供して欲しいというお願いがありましたが、そこから約1年をかけて曲を制作し、時々早稲田大学を訪れて指導する様子のVTRが流されました。
ぜんぜん笑みも浮かべないし、真剣に厳しく指導する小田さんの前では、緊張して声が出ない生徒さん達でしたが、小田さんの方から歩み寄ってちょっと砕けた話をしつつ、「言葉にできない」をピアノで披露したことで、距離がぐっと縮まっていました。
練習の成果をクリ約のステージで、小田さんの指揮で披露します。
この道を行く
木漏れ日が ときを刻んでいる
光と影とを 時計の針にして
青い日々が 僕らを やさしく包んでいる
さえぎるもの 何もない 風は 明日へ 吹いてる
かけがえのない日々 それは きっと今 この時
すべてのことが この場所から 始まろうとしている
※1コーラスのみ
声が響く響く~!素晴らしかったです。
CM明け
こうして振り返って思うことは、数えきれないほどの縁が自分をここまで連れてきた、ということです。自らの意思で選んだ道のように見えても、よく考えてみると誰かの気持ちが自分と関わり合って、先へと進んできているのです。同じ時代を生きるかけがえない人たちとの出会い、縁というものを大切にしたと思うのであります!そして来年、久しぶりにツアーに出ます。(パチパチ)みんなに直接会えるのを楽しみにしています。どんな出会いが待っているのでしょうか。さて、今夜最後の曲になりました。
今年、NHKの朝ドラの歌を書きました。ドラマも面白かったし、書かせてもらったことを心から感謝しています。なのに、紅白ではなく、ここでそれを歌うという事が、これまた義理を欠くようですが、また縁があれば…ということで。
じゃあ「ダイジョウブ」。みんな元気で、いつかまた!
ダイジョウブ(小田和正)
60歳になった小田さん、これからも力強く、我が道を進みます。来年へ向けて、そして、輝く未来に向かって…
エンディング:I dream(チューリップ)
CM明け。
この年のエンディングは小田さんのインタビューシーンはなし。
小田さんの会社で、さだまさしさんと話すシーンがVTRで流れます。
BGMはチューリップ(財津和夫さん)のI dreamを小田さんがカバー。
若い頃の自分に戻してほしいとは思わないですね、戻りたくもない。だって、一生懸命やってきたもんなぁ、戻りたなんてと思った事も無いけど、会いたい時はありますね、昔の自分に。(さださん)
うん
腹すかして、金なくて、仕送りも滞って、どうしょうもなかった俺に言ってやりたい、と思う時ありますよね、ダイジョウブダイジョウブって!どうにかなっからって。
思い返すと、(その当時は)どうにかなるって言うようなことは思ってなかったよね、
思ってなかった、必死だったよね
自分が何とか頑張ったのはね、音楽がすげ~好きだったっちゅう、それに尽きるね、オレ、こんなに音楽すきだったのか~ってね。あんなに好きだったからやってこれたんだなーって思うだんよね。
なるほど…音楽が大好きだったから今でもこうして続いているんですね。
以上、専門的なことはよくわかりませんが、素人目で見ても、本当に質が高いというか…贅沢で、盛沢山の番組でした。
1日(短期間)で曲を作るっていう作業を、さだまさしさんと矢井田瞳さんとで2回もやられてたのがすごいです!
他にも番組では歌われなかった楽曲がたくさんありましたが、LIFE-SIZE2007(FC限定販売)のDVDではもう少し見れましたよ。