「がん」になったらどれだけお金が掛かるのか?NHKあさイチを見て考えさせられたこと

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ピンクリボン

NHKあさイチで、「癌(がん)になった時にかかるお金について」の特集をしていました。

叔母2人が「がん」になり、同い年の従妹も一昨年「がん」になりましたから、私も他人事ではありません。3大疾病の中でも、「がん」になる人の割合はとても高いらしいのです。

「がん」になったら実際にどれくらいのお金が必要なのか?ということは、以前から気になっていたのですが、今朝の”あさイチ”の中で、世の中には癌の治療費が払えない人が大勢いるという実態を知りました。

癌にかかるトータル費用については、あさイチで紹介していた数字が、高額療養費制度を利用た差額なのか、3割負担で支払った場合なのかがイマイチわからなかったのですが、最初の1年は平均92万、その後の数年間(5年~10年)は、毎年50万円くらいは必要みたいです。

お金がないから治療を諦める…ということは、死を意味します。

そうならないように備えることが大切なのだそうです。

がん保険は一時金が出るタイプが必要

最近は「がん」になっても長期的に入院することはあまりなくなったと噂では聞いていましたが、番組の中でも、最近のがんの治療は入院しなくてもできるものが増えていて、「がん」は通院しながら直す時代になっていると話していました。

ということは、今、私や主人が加入している、”癌だったら入院日額がプラスで少し多くもらえる”という従来の医療保険では、全然ダメってことですね。

入院や手術を伴わない癌だったら、給付金をもらう機会がないってことですもの。

これは、かなりやばいです!

それに「がん」は、入院・手術のに、たくさんお金がかかるようなのです。

女性がかかる癌の中で一番多い「乳がん」の手術費は30万円ほどで、他にも入院時の食事代や差額ベッド代、日用品など、治療費以外のお金が必要なのですが、それよりも手術に至る前の方がお金が必要らしいのです。

「がん」は手術前にかかるお金が多い

検査費用

実際に「がん」と診断されるまで、何度も繰り返しいろいろな検査を行うそうで(TVに出ていた人は5回)、それだけで10万円もの費用がかかったそうです。

これは5年ほど前の話ですが、私の叔母の場合は、血液検査やレントゲンから始まって、CT、MRI…といろいろな検査をしても何の病気かつかめず、最後に大学病院でPET(ペット)という検査をして初めて癌が出てきたのですが(悪性リンパ腫だった)、確かPETは1回10万円以上と言っていたように思います。

当時、その大学病院ではPETは入院患者は受けられない検査でしたから、PETを受けるためにわざわざ一時退院の手続きをして、(実際には退院していませんでしたが)通院患者として受けていました。

何度かやっていたようなので、恐らく検査代だけでもすごい費用だったと思います。

抗がん剤治療

手術までに癌を小さく、取りやすくしておくという目的のために、抗がん剤治療が必要な時は、1回2万円×8回で16万円!!!

かつら代

抗がん剤は点滴で体内に入れていましたが、吐き気・倦怠感などが1週間ほど続き、その後、髪や眉毛が抜ける期間が2年間も続くのだそうです。

男性ならまだしも、女性は髪が抜けた状態が2年間も続くなら、”かつら”は絶対に必要ですよね…TVの方はウィッグに18万円も払っていました。

また、免疫力が低下するので、毎日マスクが必須になります。

他にも何だかんだお金が必要で、この方は、手術までにがん保険の一時金60万円を使い果たしていました

これを知って、一時金が出るがん保険に切り変えるか、100万円くらいは”がん用”に貯金しておく必要がありそうだと感じました。

そうしなければ、癌だと診断されたときにオロオロしなければなりません…

別の目的で一時金を使ってはいけない

がん保険に加入していて、一時金が入ったとしても、治療の前に旅行に行ったり、欲しいものを買ったりなど、別の目的に一時金を使ってしまう人も多いのだそうです。

確かに、「癌になった=死ぬかもしれないから、元気なうちに悔いが残らないよう、行きたいところに行っておきたい」と考えるのは自然でしょう。

きっと私もそんな気持ちになると思います。

しかし、生活に余裕がある人ならそれもいいですが、治療のための一時金まで使ってしまうのは大変危険なようです。

がんは想像以上にお金が掛かるため、治療を諦めなければならなくなったり、治療費が払えなくなったりしてしまうからです!

また、治療費以外にかかるお金も、1年間で55万円にも上るのだとか。

病院までの交通費(本人・家族)や、家族の生活も変わったことで食費が嵩んだり、免疫力を高めるために利用する健康食品やサプリメントの費用も、意外と高くそうです。

癌になっても仕事は辞めてはいけない

治療に専念することを理由に、「がん」と告げられた人の34%が会社を辞めているらしいのですが、何よりも収入が減ってしまうし、アイデンティティや治療後の生きがいを失くしてしまうため、仕事を辞めることはあまり良くない選択のようです。

自分が「がん」だと分かったら、仕事なんてやりたくない、一刻も早く辞めたい!と思うのが自然でしょう。身体は辛いし、休むと同僚に迷惑がかかるし、もしも先輩や上司にネチネチと嫌味を言われたりしたら居づらいでしょうから、いっそ辞めてしまいたいと思いますよね…

でも、そこはぐっと耐えて、会社や同僚に何とか理解してもらえるようにお願いして、できる限り治療と仕事を両立していくのがベストみたいです。

同僚や部下が大病に掛かって休みがちになっても、「明日は我が身」「困った時はお互い様」の気持ちで、助け合う世の中であってほしいと願います。

癌の治療日数は年々減っている

がんの治療にかかる日数は、約10年前に比べると、半分以下に減っているようで、

癌の治療日数は、平成8年は46日だったのが、今では20日!!!

20日間で治療が終わるなら、安易に仕事を辞めるのは尚早ですね。

癌の生存率もUPしている

女性が掛かりやすい「がん」の、5年生存率が紹介されていましたが、

  • 乳がん93.6%
  • 大腸がん76.3%
  • 胃がん74.5%

診断された時のステージによって違いはあるそうですが、平均すると80%以上が5年以上生きられるみたいです

癌=死 ではなくなってきている、という印象を受けました。

手術後・退院後にかかるお金

がんは、手術で切除すればそれで終わり、という訳には行きません。

女性が一番かかりやすい乳がんの手術後は、5年~10年間もホルモン治療が必要で、がん保険の商品によってこの費用は保険でまかなえない場合もあるそうなので、契約しているがん保険の内容をしっかり見ておく必要があるそうです。

私の従妹も、乳がんにかかり、手術で取り除きましたが、その後も定期的に通院して、毎回痛くてぶっとい注射を打たれて憂鬱だ…と話していました。ホルモン治療には1回につき6000~15000円の自己負担費用が毎回(毎月~数か月おきに)かかるそうです。

乳がんは痛みがないと聞いていたけれど、従妹の場合は、ある夜に突然、乳房に堪えきれない激しい痛みが走り、病院の救急に駆け込んだのですが、検査の結果、乳癌だと診断されました。その従妹の親(私の叔母)が乳がんで片方の乳房を失っていたので、従妹も日ごろから気を付けていて、定期的な検査や自分でも触診でチェックをしていたのに、内側に(縦に)しこりが入り込んでいたようで、このように痛みの出る状態になるまで見つからなかったのです。実際、マンモグラフィ検査だけでは見つけられないガンもあるので、マンモで異常がなければ見過ごされて発見が遅れる例もあるようです。

TVでは離島に住む人の話が紹介されていましたが、治療代の他にホテル代や交通費が別途で必要になり、1回の治療につき5万円の費用が毎回発生していると話していました。これが毎月だったら本当に負担です。

近くの病院で治療できるとは限りませんし、特に田舎の人は病院までの交通費も頭に入れておく必要がありそうです。

他にも、治療の後の副作用を和らげるためのお金も必要なようです。

  • 治療後に痛みが出て、マッサージ等を利用する
  • ほてり、のぼせなどの症状が出るため、服を買い直す
  • むくみのために弾性ストッキングを購入(2万円もするらしい)
  • 足の爪が全部はがれて、爪がないと後ろに倒れるような感じになるため、足に合う靴を何度も買い直した
  • 漢方薬、サプリメントに頼る
  • 刺激の少ない素材のブラジャーなどが必要
  • 人工乳房

などなど…

何とか痛みや辛さを和らげようと、すがる思いで購入するのでしょうが、下着でも何でも、医療用のものはどこででも購入できませんし、値段も高いものです…

また、家族の一人が重い病気にかかると、その他の家族の食事も、外食やお弁当や総菜が中心になるため、食費が増えるそうです。

妻が癌になった場合、退院した後も辛くて、しばらくはいつも通りの食事の支度は難しいかもしれません。ましてや仕事を続けていたら…もう考えただけで憂鬱になります。

せめて辛い日は出前や弁当にしても家計が困らないように、お金だけはしっかり備えておかないといけないと感じました。

高額療養費制度は月をまたがないように

がんの治療は高額ですが、ある一定額(9万ぐらい。人によって異なる)を超えた医療費は、高額療養費制度によって国が払ってくれますからここは安心です。(保険適用外の治療は対象外)

治療代に関しては、がんの種類やステージ、どんな治療法を選択するか、それが健康保険適用内か、外か、によって、かかる費用は大きく変わると思われますが、仮に100万の治療費がかかった場合、健康保険適用内であれば3割負担の30万円を病院に支払うわけですが、ここから高額療養費制度の限度額適用認定証を利用することで、タイミングがよければ窓口での支払いを10万~15万くらいに抑えることができるようです。

ただ、高額療養制度は1ヶ月間に一定額を超えた場合のみ適用されるため、月をまたいだ分の治療費は合算されません。

例えば、自己負担額30万円の治療が1ヶ月間で全て終わった場合、9万+α(食事代や差額ベッド代)の支払いになりますが、治療期間が月を跨いで15万・15万の支払いが来た場合は、(9万+α)×2ヶ月分の支払いが必要になるのです。

これ、公平じゃないし、国が制度を変えればいいのにね( 一一)

なので、できるだけ月の上旬に病院へ行くようにするか、手術・入院は1ヶ月以内で終わらせるように医師に相談するのが良いのだそうです。緊急度やベッドの空きや手術の予約の状況によっては、希望が通らないこともありますが、相談するだけしてみて、叶えばラッキー!ですね。

高額療養費制度を利用するには、健康保険組合などへの申請が必要で、申請しなければ勝手に適用されることはありません。

通常は一旦、治療費を全額建て替えて、退院後に申請し、差額のお金が戻るまでに3カ月ほどかかるのも注意です。

でも、普通の人は何十万円ものお金を立て替えるなんてキツイですよ…

立て替えをしなくてもいいようにするには、癌だとわかったら、絶対に治療費は高額になるので、早めに健保などに「限度額適用認定証」を申請しておけば、退院時には差額のみ(一定額)の支払いだけで済みます。

私は過去に家族の入院でこの制度を使ったことがありますが、いつも退院時の請求書を見るのはドキドキするもんですが、この制度を使えば、絶対に何十万も請求が来ないので安心でした。

癌の治療費は高額になるので、「限度額適用認定」を利用して、支払額を少なくするのが安心ですね。

以上、長々と書きましたが、とにかく

  • 「がん」になったら、最初にお金がたくさんかかるので、診断と同時に一時金が出るがん保険に入るか、しっかり貯蓄しておく必要がある
  • 病院窓口での医療費の支払い額を抑えるためには、癌だと分かった時点でに、健康保険組合等に高額療養費制度の「限度額適用認定証」を申請しておく

という事が、あさイチのお陰でよーくわかりました。

健康診断で見つからないガン

日本人の2人に1人はガンにかかり、3人に1人はガンで亡くなる時代とは言え、私はここ7年くらい、ガン検診どころか健康診断すら受けていません。

それは、悪性リンパ腫で亡くなった叔母も、乳がんが見つかった従妹も、定期的に健康診断を受けていたにもかかわらず、がんを見つけられなかったからです。

特に叔母なんて、ほんの数ヶ月前に会社の健康診断を受けて「異常なし」だったのにステージ4で、散々恨み言を言っていましたから、健康診断なんて、お金と時間の無駄だと考えるようになったのです。

女性が一番かかると言われる乳がんにしろ、最初に行うマンモグラフィ検査では見つからないガンもあるわけで、熱心に検診に通っていたのにガンになってしまったら、恨めしい気持ちになるでしょう。私が今、ガンに掛かったとしても、全て自己責任ですから、誰を恨むこともありません。

叔母は、なる人が少ない稀なタイプのリンパ腫だったため、大学側の勧めで治験に協力したのですが、最新の治療を受けられる!と喜んだものの、半年以上、毎日本当に苦しい治療に耐えましたが、結局治らずに亡くなりました。

その姿を間近で見て以来、死は誰にでも必ず訪れるものだから、余命宣告されるような状態で病気が見つかった場合は、悪あがきせずに残りの人生を静かに過ごしたい…と考えるようになったのです。

もちろん健康診断やがん検診で発見できることもありますし、ステージ4でも治る場合もありますから、叔母や従妹は単に運が悪かった…というケースなのかもしれませんが、身近な人間の病気や死は、私の考え方や人生観を大きく変えました。

98歳で他界した祖母は、子供より長生きして辛そうでしたから、自分は長生きなんてしたくもないし、ある程度の年齢になったら安楽死が選べるように法律が変わらないかなぁ・・・なんてことを本気で考えている今日この頃です。

この人、ちょっとズレてる!?と思われるかもしれませんが、とにかく、手の施しようがない状態で見つかってあっさりと死ねればよいのですが、そうならない場合の方が多いでしょうから、ガンになった時に家族に迷惑を掛けないように、治療費だけは備えておきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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