クリスマスの約束2002のセトリと、ざっくりとした内容と、私の勝手な感想を書きたいと思います。
クリスマスの約束2001、2002、2003は、2018年12月1日より、動画配信サービスパラビで視聴できるようになります↓
参考 「クリスマスの約束」についての記事は↓にまとめております。
2回目の放送「クリスマスの約束2002」今年も誰も来こない
2001年のクリスマスに初めて放送された「クリスマスの約束~きっと君は来ない~」は、小田さんが7人のアーティストに直筆の手紙を書いて出演を依頼したけれど、全員に断られてしまい、小田さんが一人で7曲を歌い切る!という感動的な番組に仕上がっていました。
番組放送の翌日、7人のアーティストの一人である、Mr.childrenの桜井和寿さんから手紙が届き、この手紙が小田さんの背中を押して、翌年2002年も番組が作られたようです。
1曲目は番組のテーマ曲。
この日のこと
※CDになっていない曲です
最初のMCをざっとまとめるとこんな感じです。
- 去年の「クリスマスの約束」は、思った以上の大反響だった
- 去年の番組で、”きっとまた会おうね”と、みんなとの約束を交し、こうしてまた会うことができて、その約束を果たすことができた
- 去年の番組の重要なポイントがアーティストたちに出した7通の手紙だったが、出した後に、あの手紙が意外とみんなに負担をかけていたことがわかったため、今年は誰にも手紙を書かなかった
- 今年もゲストは誰も来ない
- 今年は、もうひとつ大きな反響があり、アルバム「自己ベスト」がヒットした
- その感謝の気持ちを込めて、僕の歌と、僕がいい歌だなという歌を選りすぐって、最後までひとりで引っ張っていく
この曲は、勝手に、僕はもう、この番組のテーマだと思っています。きっと彼も喜んでくれると信じています。みんなも信じなさい、ね。じゃ、この曲からスタートしたいと思います。
クリスマス・イブ(山下達郎)
- 1979年にオフコースが5人のバンドとして本格的に動き始めたころに書いた曲
- 「なだらかな明日への坂道を駆け上って、いきなり君を抱きしめよう」という歌詞について、当時のオフコースのファンの人たちから、「何か、いやらしい」「オフコースらしくない」という手紙がたくさん届いた
- それに反発して「君を抱いていいの、好きになっていいの」を連発する曲で反撃
- 今思えばそれぐらいの詩で何を大騒ぎしたの?という感じ
愛を止めないで
(オフコース)
- 洋楽に憧れて音楽を始めたので、主にアメリカの音楽を真似して歌ってきた
- アメリカを追いかけていたら、日本の文化はどうなるんだろうという想いが出てきて、洋楽を封印し、オリジナルを書き始める
- オリジナルで書くと多くの場合は最初に書いた曲は稚拙なものだが、自分としては良くできた曲で、むしろその後に書いた曲にどうにもならない駄作があった
- この曲を歌い始めたころ、(忌野)清志郎からハガキが届き「自分はあの曲が好きだ」とそれだけが書いてあった
- 過激な歌を歌ってる人だから、とっても意外だったけれど嬉しかった
- 本人はとうに忘れてると思うが、そのハガキはまだ保管してある
- 71年か、72年ごろにに書いた曲
僕の贈りもの
(オフコース)
歌う予定だったチャゲアスの歌を、「いつかあいつらと一緒にやる機会が訪れるだろうから」と、直前になってやめて、この曲も難しすぎて「自分の器量が追いつかなかった」と言う理由で歌うのを辞めたそうですが、やっぱりちょっとだけ歌いたい!ということで途中まで披露。
ギブス
(椎名林檎)
- この曲は男には絶対書けないような詩。初めて聴いた時は本当に驚いた
- 前から(井上)陽水のように、”あんた” とか “あたい” とか、そんな歌詞が歌ってみたいと常々思っていた
- プロジェクトXの「地上の星」はいい曲だが、彼女が紅白で歌うことになっているので、自分は別の曲を歌う
化粧(中島みゆき)
Blowin’ in the Wind
~風に吹かれて~(ボブ・デュラン)
- 通っていた高校の近くにロケーションが素敵なレストランがあった
- 野球部だったが冬場はグランドが使えないので、そのレストランの前を通って、外人墓地の方まで毎日ランニングをしていた
- ユーミンは、そのレストランをモチーフにして曲を書いてしまった
- 自分の知ってる場所がそんな風に出てくると、映画に出てきたり、ニュースに出てくるような感じがした
- 自分の縄張りを侵されたみたいな気がした(会場笑い)
海を見ていた午後(松任谷由実)
真冬のランニングの話の続き
- 外人墓地を通り過ぎると、港の見える丘公園という、何とも不思議な名前の公園がある
- 自分もこの公園をテーマに、初めて横浜をモチーフにした曲を書いた
- ユーミンが曲を書いた3年後の1977年
- ユーミンの曲がなかったら、この曲は書いてなかったのではないかという気がする
ユーミンに対抗して書いた曲だったんですね( *´艸`)
秋の気配
(オフコース)
去年、本当はアーティストに来てもらって、その人たちと歌いたかったのが、誰も来てもらえなかったので、小田さんが一人で歌った訳ですが、それをみんながとっても喜んでくれたので、今年も喜んでもらおうと、いろいろな人の曲を練習している風景をVTRにまとめたものが流れました。
いろんなアーティストの曲を練習しておられました。
そしてその中から…
First Love
(宇多田ヒカル)
アルバム「自己ベスト」について
続いては、アルバム「自己ベスト」のTV-CMを会場で流していました。
自転車で坂道を上りながら、
ゆらゆらゆら、あの日あの時、伝えたいことがあるんだ、さよならさよなら、ラーラーラー、woh woh、君を抱いていいの、Oh! Yeah!Oh! Yeah!、あーの風のように、愛を止めないで、MY HOME TOWN~
と歌ってたやつです。
当時確かにTVで見たことありました!!!
- 「自己ベスト」がヒットしている時、チャートを確認していた
- 段々と自分が下がっているのに、なかなか落ちて行かないしぶといのがいた
- どんな歌なのだろうと聴いたところ、最初は学芸会のような印象だった
- が、やっているうちに、どんどん曲に引っ張られていって、いい歌だと思うようになり、バンドの愛唱歌になった
小さな恋のうた
(モンゴル800)
- 今のMONGOL800の曲は、他のアーティストにはない、まっすぐな感じの言葉と音楽が、若い人たちの心をつかんだのだと思う
- 僕らの頃のまっすぐな感じの筆頭は、この人だったという気がする
- 今は訳の分からない深夜番組に出ているが、僕の中での彼のイメージはこの曲
今日までそして明日から
(吉田拓郎)
ミスチル桜井さんからの手紙
ここで、去年の番組を放映した後に届いた1通の手紙を紹介します。
小田和正様
昨日「クリスマスの約束」を拝見しました。音楽が時代性や歌自体が持っているメッセージを超え、人と人との間にある隔たりを失くしていけるということを証明するような番組だった気がします。
伝え遅れましたが、小田さんが数多くある曲の中から、僕らの曲を選んでくれたことを心の底から嬉しく思っています。
小田さんから頂いたお手紙を、曲を作る時に使う、電子ピアノの譜面台に飾ってあります。(ねー可愛いじゃないですかー)
にもかかわらず、わざわざ手紙まで書いてくださった小田さんに返事さえも書かなかった自分をものすごく恥ずかしく思いますし、今も後悔しています。
ここからは言い訳になりますが、今だから伝えられる出演依頼をお断りした理由です。
まず、同じ時期に他局で僕らのドキュメンタリー特番を企画していたこと。
また、小田さんに音頭を取らせる形にして、豪華キャスティングの音楽プログラムを作ろうとしているのではないかというTBSに対しての不信感。(会場大笑い もっともな話です!)
そして、チャリティーでないとすればどこに意味を見出していいのかわからなかったというのが、僕が出演依頼を断った偽らざる気持ちです。
でも、昨日の番組を拝見し、申し訳ないような想いと共に、これでよかったという気持ちになりました。先に書きましたが、僕がクリスマスの約束で感じたことは、音楽が人と人との隔たりをなくしていけるのだということです。
「クリスマスの約束」では、ご一緒することができませんでしたが、小田さんの音楽と僕らの音楽はもう繋がっているのだと思っています。繋げてくださったのは小田さんです。心から感謝しています。ありがとうございました。
2001年12月26日 Mr.children 桜井和寿
- 若いアーティストからこんな風に言ってもらって本当に嬉しかった
- この手紙も、去年(山下)達郎君たちからもらったいくつかの手紙も、僕の自慢の宝物
- この手紙をもらってなければ、今年もアーティストたちに手紙を書いてたかもしれないし、今年のクリスマスの約束はやってなかったかもしれない
- 今回は何度も挫けそうになったが、この手紙に励まされた
- 感謝を込めて、彼らの一番新しい曲を
HERO
(Mr.Children)
僕はやっぱりオフコースってのは5人でオフコースだったんだなとつくづく思いますが、5人の時の最後のシングルになった曲を歌います。この曲は、5人の最後のステージの最終日の全てのライブが終わった後に、武道館の会場に流されました。ライブでは演奏してなかったんですけど、突然お客さんの大合唱が始まりました。スタッフが慌てて僕らを呼びに決ました。予想してなかったもんでね。で、袖から見てましたけど、とても感動しましたね、あ、俺たち、こんなに愛されてたんだって、へへへ、とっても嬉しかったですね。もし知ってる人がいたら、おっきな声でどっからでもいいですから歌ってください。
YES-YES-YES
(オフコース)
YES-YES-YESの後、そのまま続けて、”チュクチューン”
ラブ・ストーリーは突然に
(小田和正)
途中でハンドマイクに持ち替えて、客席突入か?(観客がザワザワ、キャーキャー)と思いきや、少しステージ上を移動しただけでした。TV収録ですもんね
そのままノンストップで
伝えたいことがあるんだ(小田和正)
会場大盛り上がり。
ようやく緊張が解けてきました
- この曲は、去年の「クリスマスの約束」で、いろいろなアーティストの歌を一生懸命勉強させてもらわなければ、きっとできなかったと思う
- みんなの歌、曲のエッセンスが、散りばめられている
- みんながこの曲を書かしてくれた。本当にいい曲を書かしてくれた
キラキラ(小田和正)
長い長い拍手が続きます。
- 1991年に「ラブストーリーは突然に」がヒットした時に、こんな歳になってご褒美をもらって、もうこんなことは起こる訳はないんだ、と自分に言い聞かせていた
- この歳になって、こんなジジィになって、またご褒美を貰えて本当にありがたい
- みんなへの感謝の気持ちを込めて、また他のアーティストの人たちに尊敬を込めて…
さて、これは僕が高校1年かそこらの時に、おふくろに買ってもらったギターでして、何度も壊れかけたんだけど、そのたびに、やっぱりなんとなく可哀そうな気がして、直して…で、今日は特別にこのギターで、こんな晴れ舞台にこのギターも登場すると思ってませんよ!そんな訳で、今日は特別なこのギターで最後の曲をやりたいと思います。今日は本当にありがとう。
出だしを間違えて一旦CM。
woh woh
(小田和正)
もし!もしも来年、また、こういう機会があったら、今度こそ、いろんなアーティストを呼んで楽しく、「え?この人が来るの?」みたいな、そういう人は来ないとは思いますけど(笑い)また、楽しみにしててください、今日はどうもありがとう!
Yes-No (オフコース)
そして曲の途中でCMになりライブは終了。
ライブ終了後の小田さんへのインタビュー
「ライブを終えて、どんな心境ですか?」TBSプロデューサー
「途中で、もう気ぃ遠くなって来て、やってもやってもうまくいかないから、これもう一回やっても絶対うまく行かないってわかるわけじゃん、何か酸欠みたいになってきてるし、あれだね、ガソリン切れてたね、途中で…しょうがない、やっぱりなーどうしてこんなに…歳のせいもあるな…てのは途中で…間違い方が、とっても変な間違え方するんだよ。目も見えないってのもでかいし、そんなこと言っててもしょうがないし…すごい、すごいよ、よくわかったよ、戦いだよ、外からにはわかんないだろうけど、なあ?」
「格闘でしたね」
かなり苦しい収録だったようです…
加齢を感じさせるような弱気なコメントをしておられますが、でもここから14回も番組をやっちゃってる訳ですから…更にラー3か月のレギュ番組まで挟んで!
小田さんの気力と体力はすごいです!
私の勝手な感想
この「クリスマスの約束2002」は、去年に引き続き、小田さんが選りすぐった他のアーティストの曲のカバーと、この年ヒットしたアルバム「自己ベスト」の楽曲を絡めて、小田さんの思い出を振り返るような構成でした。
2004年にレギュラー番組になった「風のようにうたが流れていた」は、この「クリスマスの約束2002」を、より掘り下げたような番組になっています。
「クリスマスの約束」は、残念ながらDVD化されていませんが、「風のようにうたがは流れていた」はDVD化、Blu-ray化されていて、この「クリスマスの約束2002」で歌われた、
- Blowin’ in the Wind
~風に吹かれて~(ボブ・デュラン、PPM)
- Yes-No
- YES-YES-YES
- Woh Woh
- ラブ・ストーリーは突然に
- キラキラ
- 僕の贈りもの
も入っていますし、その他にも「クリスマスの約束2016」で歌われて話題になった「Next のテーマ-僕等がいた-」も入っていて、本当に盛沢山でオススメですよ~
故島倉千代子さんや、故ムッシュかまやつさんとの共演もあり、まさに永久保存版です!
DVDを観た私の感想は↓です。