クリスマスの約束2003のセトリと、ざっくりとした内容と、私の勝手な感想を書きたいと思います。
クリスマスの約束2001、2002、2003は、2018年12月1日より、動画配信サービスパラビで視聴できるようになります↓
参考 「クリスマスの約束」についての記事は↓にまとめております。
目次
3回目の放送「クリスマスの約束2003」とうとう初めてのゲスト
2011年12月25日に初めて放送された「クリスマスの約束~きっと君は来ない~」から3回目にあたる「クリスマスの約束2003」では、初めてゲストが登場しました。
出演したのは、
- ゆず
- 財津和夫さん
- スターダスト☆レビュー 根本要さん
- Mr.Children 桜井和寿さん
去年の「クリスマスの約束2002」のエンディングで、”来年はぜひゲストを呼びたい”とおっしゃっていましたが、2003では、2001からの流れに乗っ取って、小田さんが選んだ他のアーティストの曲をカバーする他に、数々のゲストと一緒にセッションを繰り広げ、感動的な番組となっていました。
まずは小田さんがピアノで3曲連続演奏
世界に一つだけの花
(SMAP)
もらい泣き
(一青窈)
言葉にできない
(オフコース)
今年も第3回目のクリスマスの約束が始まりました。どんなことが待っているのか…私は知ってるんですけど(笑)始まってみないとそこから何が生まれていくのか、みんなに何が伝わっていくのかわからない。過去2回のクリスマスの約束が、そんなことを僕に教えてくれました。今年もこの曲から…
クリスマス・イブ(山下達郎)
次の曲は…
- こいつと俺がどうして仲がいいのか?とこれまでも聞かれてきた
- こいつは “甘えん坊だから強がりなんだ” という事がすぐにわかったから、黙って、そういう風に(合わせて)接している
- 「こんな詩が良くかけたな、相当泣かしたな」と思うが、時々自分も泣いてるに違いない
- その曲を僕なりの解釈で演奏するが、恐らくこれを聞いたあいつは、「あの曲はそういう曲じゃないぞ」みたいなことを言うだろうが、構わずやります
恋
(松山千春)
↑若い頃の千春さんって、かっこよかったんですね~
記念すべき1組目のゲスト「ゆず」の登場
クリスマスの約束、初めてのゲストを迎えます。ここで、みのもんたなら、5分ぐらいひっぱりますよ、そして更にCMを3本くらい挟んで、そんでもう1回今のところから始まるんだ(笑)
僕とはふたまわり以上も違います、若いです、「ゆず」です!(キャー)
ゆずのお二人が登場し、小田さんがトークショーをします。
君らは、他局の音楽番組に出たことはあるの?
「いえ、ないです!歌番組に出たことないっすね」
ゆずが遊びに来てくれたという事実を大切にしたいと思います。二人とも横浜出身で、しかも、生まれ育ったところが割と僕の生まれて育ったところと、区は隣だけどよく知ってるところで、とっても親しみがわきました。
彼らは横浜での路上ライブからスタートしまして、そういう恵まれない環境と言いますか、それは…(北川さん大笑い)、そういう環境から大メジャーにのし上がりました。彼らに続く若いアーティストに夢を与えてきました。そのあたりのところを詳しく聞かせてくれる?路上ライブに繰り出そうっていうのは?
「一番は、スタジオに入る金がなかったので、誰かに見せるというよりは、路上で練習しているような感じで、最初はやっていました。」
毎日そういうところでやってると、煮詰まったりしなかったの?
「楽しかったんですね~周りの友達はクラブとかで派手に遊んでる中、何だよ!とか思いながら、外で歌ってるのが逆に楽しかったですね」
いやいや、青春ですなぁ、伊勢佐木町で主にやってたんだよな?一番多い時で何人ぐらい来たの?
「最後、最終日の時は7,000人ぐらい…」
え?7,000人!?俺、2、300人だと思ってたんだけど、桁違うじゃない、かっこいいな~。
2人仲いいの?
「・・・それは、まあ」会場わははは
余計なこと聞いた、やっぱりね、けんかするようじゃなきゃだめだ、な
「もともと仲はよくなかったんですよ」
じゃあ、仲悪いんだ?
「うーん、悪くはない…最近よくなってきました!最初は悪かった」
話しているときりないな~
実は、去年、彼らのライブを見に行って、驚きましたよ。もう、うわ~~って感じで。その時にもすごく盛り上がっていた曲をやります。
夏色
(ゆず)
続いて、ゆずと小田さんの初めてのリハーサル風景がVTRで流れました。
「1曲、3人で簡単な曲を作って、みんなへのクリスマスプレゼントにしよう」と小田さんがお二人に提案。3人で曲を作る様子が流れ、「タイトルはお前ら決めとけよ」とお二人に伝えてVTRが終わります。
そして、ここで初めて曲のタイトルが明かされます。
長らくお待たせいたしました、タイトル、発表したいと思います。題しまして、「クリスマスの約束」(岩沢さん) 会場がドッとなります
いや~~、1本取られたという感じです、いいじゃないですか~
クリスマスの約束(ゆずおだ)
そして大きな拍手の中、ゆずとのセッションは終わります。
そして次の曲は…
- この歌はあっこちゃん(矢野顕子さん)が歌ってるのを聞いて感動し、BOOMの宮沢和史君の曲だと知った
- 今年の春先に大阪であったイベントで、あっこちゃんと共演して、そこにたまたま宮沢君もいた
- 僕はこの歌がいい歌だということを彼に伝えたいあまりに、とっても、りきんでしまった
- その曲を、あっこちゃんバージョン、あっこちゃんのアレンジにそって。
中央線(矢野顕子)
番組でどんな曲を演奏するかというのは、スタッフと相談しつつ勝手な思いで選んできたそうですが、一体、他のアーティストはどんな曲が好きなのか?と気になって、アーティストにアンケートを取ったそうです。それらの曲を練習する風景がVTRで流れます。
- バンザイ~好きでよかった~
- 愛と風のように
- 少年時代
- One more time,One more chance
- 悲しみにさよなら
- 上を向いて歩こう
- TSUNAMI
- さくら
- 卒業写真
- 愛を止めないで
すいません、選ばれてもいないのに、自分の曲を勝手にやってしまいました~
2組目のゲスト 財津和夫さん
この中で一番票を集めた曲を、会場で一緒にやろうということで。
そして、選ばれたのは、財津和夫さんでした。大きな歓声と拍手の中、ステージに迎えられます。
お二人は仲良しで、トークも長いので、まとめますと、
- 選ばれてとっても嬉しい
- 2人の仲はこれまでいろいろあったが、同じ女を争ったことはない
- 当時、よくチューリップとオフコースは比較されたが、オフコースはかっこいいけど、チューリップはダサいよね、と言われた
- かっこいい女の子は大抵オフコースのファンだったので傷ついた
「オフコースは僕のあこがれだったんですよね」
嘘つけ!
「いや、ほんとほんと。いつも言ってるじゃない!何、照れてんのさ!」(と小田さんを指さす)
(小田さん照れて)はははは
- 同じコンテストに出場した時に、その当時まだ福岡に住んでいたが、オフコースを見て、真剣に0から出発しなおそうと思った
- 歌い方もビートルズ風の歌い方から、オフコースを意識するようになった
- 若い頃に戻りたいか?という質問には、「戻りたい時とそうじゃない時の両方ある」
- ちなみに小田さんは、結構頑張ってきたから、もう1回やるのは嫌なのだそうです
アーティストたちの支持を集めたこの名曲をやりたいと思います。
青春の影
(チューリップ)
3組目のゲスト 「スタレビ」の根本要さん
何年も前にイベントがあって、熊本での夏の野外イベントでした。山奥でしたね。現地で前日、リハーサルをやってる時に、舞台の袖で、他のバンドの曲を聴いてたら、そん時に、この曲を聴きまして、「おい、いい曲だな」と思いまして。で、すぐに周りにいたスタッフに「この曲なんていうんだ?」と聞きました。で、その曲を今日は一緒にやりたいと思います。スターダスト☆レビューの根本要君です。
ステージに上がってから、たった数秒の間に、どんどんしゃべり出す要さん。
来た途端にしゃべるね
緊張を抑えるために必死に話しているという感じの要さんでした。要さんの”あがり”を収めるために、ふたりで「今夜だけきっと」のサビをハモって歌って落ち着かせていました。
要さんはあがり症らしく、前日にスタッフから「収録ですから好きなだけしゃべってください」と言われたけれど、話して落ち着いても歌になったら又あがるため、小田さんが気を使って「今夜だけきっと」を歌わせてくれたのだと話しておられました。
「財津さんの歌も聴けたし、俺、今日はこのまま帰ってもいいな。でもね、この後のゲストの歌も聴きたいんだよね。すごいよ!もう!」
(ゲストを知らされていない観客は、えー!?、ざわざわ)
(ここで小田さんが笑ってピアノに座り、要さんのトークを援護するように伴奏を弾き出します。要さんもちょっとカッコつけた感じで語り始めます)
「言ってみればね、俺が100円玉だとするならば、これから出てくるその男は、1本の金塊と例えてもいいかもしれない。(会場大ウケ)でも、言っときますけど、みんなどんなことがあっても、金塊をポケットに入れて持ち歩くことはできないんです、100円玉はいつでも気軽にポケットにはいるってことだけは知っといてください。どうもありがと。」
木蘭の涙
(スターダスト・レビュー)
アーティストに行ったアンケートの中には、同じアーティストの複数の曲がばらけて入ったケースもあったそうで、その中で一番多くの名前が挙がったアーティストの曲。
余談ですが、彼らのコンサートのMCで、俺のことを「結構、歳とってるのに頑張ってて偉い!」ていうようなことを言ってくれたらしいんですよ!ねえ、なかなか見どころのある連中です。だからって、ひいきして取り上げた訳ではありませんよ。
チェリー
(スピッツ)
4組目のゲスト 「ミスチル」の桜井和寿さん
2003年9月26日。2年前に手紙を出したアーティストの一人で、1回目のクリ約の番組放送終了後に手紙をくれたMr.Childrenの桜井さんと、初めて顔を合わせた時のVTRが流れます。
桜井さんがぜひ歌いたいと言っていた「タガタメ」というメッセージ性の強い曲について、お互いの想いをぶつけて議論していました。
要約すると、「タガタメ」のようなメッセージ性の強い曲は、”そこそこ”ではダメで120%伝わらないとやる意味はない!という考えの小田さんに対して、メッセージなんてものは伝わるとは端から思っておらず、自分が投げた球を誰も捕ってくれなくても、投げたことで次の偶然を変えることができるかもしれないし、小田さんと一緒にやってどんな化学反応が起こるのか、一度やってみてから判断したい!と主張する桜井さん。
1週間後、お互いの想いを音でぶつけ合うとことになり、練習を行っていましたが、ここはアーティスト同士。音を重ねることで分かりあっていくようです。
そして小田さんの曲、「言葉にできない」から自分のステージを始めたいと桜井さんから提案が。それに小田さんが感動…
何か、新しいものが生まれる予感です。
小田さんが、ずっと胸にしまい込んできたもの、アーティスト同士がお互いを認め合い、時にはぶつかり、時には手を取り合って、もっと高いところへ、今、その第一歩が始まろうとしています。(斉藤由貴さん)
さて、過去2回やったこの番組、誰も出てくれませんでしたけど、実は、たくさんの人たちが支えてくれてました。テーマ曲として作った「この日のこと」を歌ってくれたたくさんのアーティスト、そして、僕が出した手紙を正面から受け止め、自分なりの答えを出してくれたアーティストたち。3回続けてきたおかげで、その中のひとりが来てくれました。ミスチルの桜井和寿君です!(会場は大盛り上がりです。)
去年の「クリスマスの約束2002」では、ミスチルの「HERO」という曲を小田さんがおひとりで演奏しましたが、本当は直前まで「君が好き」を練習していたのだとか。小田さんには絶対に出てこない詩に、「コノヤロー、いいの書きやがるな~」と嫉妬しながら練習していたそうです。
それが、収録の1週間~10日ぐらい前にコマーシャルで「HERO」が流れてきたのを聞いてそっちに変えて、必死で覚えて披露したそうです。
桜井さんはこの小田さんのトークをじっと黙って聞かされていました。その後、ステージの前面に座って脚をぶらーんとさせて、ふたりでトークを始めます。
君から、しゃべりたいことある?積極的に?まあ、誰もいないと思ってさ
「あの・・・「HERO」なんですけど」
おお、音楽的な話か!
「小田さんのやつ、テレビで観まして、僕の場合、言葉、というかセンテンスと言うか…切らないんです。”ヒーローになりたいーただひとりー”まで、絶対息継ぎしないんですけど、小田さんの場合は、”ヒー ロー に なー りた い”」
(細かく切る、小田さんの歌い方を真似して会場大笑い)
あのね、歳とっちゃったから息が続かないの
「そいで、僕、それ見た近辺に友人の結婚式があって、「HERO」を歌ったんですけど…その歌い方で…」
立てるね!
(その後、「Tomorrow never knows」も真似してましたけど若干すべってました)
他には、「君らの視界に入っているアーティストはいるか?」というような質問では、「作品重視なので、目指したい対象と、モノにしたいものというのはいっぱいあるけど、憧れのアーティストはそんなにいないし、目標もない」という感じの答えでした。
小田さんは、”桜井さんは好きなアーティストは絶対いないはず”と想像していたらしく「思った通りの人でした」と仰っていました。
また、「日本は好きですか?」という少々突飛な質問には、「日本のアーティストが作った曲を聴いてきた世代なので、洋楽を聞いても言葉が飛び込んでこない」という答えでした。
(海外デビューの夢が叶わなかった)小田さんにとっては、とっても嬉しい答えだったようです。
この頃のミスチルは、21作連続1位という驚異的な記録を持っていて、世の中のみんなに支持されているという小田さんのメッセージの後、おふたりのセッションが始まります。
「言葉にできない」のサビから、「タガタメ」に繋がり、そのままノンストップで「HERO」へ
言葉にできない
(オフコース)
タガタメ
(Mr.Children)
HERO(Mr.Children)
桜井さんがステージから去った後、「言葉にできない」は、1891年、小田さんが34歳の頃に作った曲で、ちょうど桜井さんの年齢が、もうすぐ34歳になるところだったそうで、このタイミングで桜井さんがこの曲を歌ってくれたことを密かに嬉しく思っていたそうです。
桜井さんとのセッションでの感動が冷めやらぬ中、最後の締めに入ります
- この曲は去年、この番組でどんな曲をやろうかと、選曲のためにあれこれ聴いていて出会った
- 遅ればせながらすごくいい曲だと思い、僕にとって心が切なく揺さぶられる曲
- 青春って、男の子ってこうだよなーっていう詩と、彼の声がそれをさらに強く伝えてくれて、忘れていたものを想い出させてくれた
- 彼は呼んだら来てくれたかもしれないが、今日はあえて、僕一人で
SOMEDAY
(佐野元春)
※佐野元春さんは2007年にゲストとして出演され、この曲で共演することになりました。
この番組に関わったすべての人に感謝を込めて…
キラキラ(小田和正)
いつかまたみんなに会えることを楽しみにしています。
小田さん退場。
そして、エンディングは、「この日のこと」をレコーディングしている風景がVTRで会場に流されます。
そして最後は、小田さんのインタビュー
「すべてを終えて…」
最後の「この日のこと」が掛かった時は、大団円だったね~、あーこの曲だったんだ、この曲ありきで、始まったんだっていう、あの歌の通りのことが、こんなに沿っちゃいけないくらいの主題曲で、何か、完結されてったていうね。予言としてあって、成就したっていう…そいういう想いですな。試行錯誤も、失敗もいっぱいあったけど、やっぱりとっても一歩一歩登ってきたなっていう感じはあるな、人生の中でなかなかないですよ、こういうことはね。
3年の月日を経て、ようやく想いは叶いました。心の中にはやり遂げた充実感、そして、決めていたピリオドが一つ。でも1年後、またクリスマスはやってきます。